流通とは

流通の持つ言葉の意味は、時代の変遷とともに変わっていきました。
流通とマーケティングは,ほぼ同じようなものとして捉えられていました。
それが1960年代のことです。

今のマーケティングは,“市場ニーズを知り,それに対応しての売れるしくみづくりに関する企業単位の活動”,と定義され、これを製造業者や流通業者などの売り手が行っています。
流通の概念というのは、生産から消費に至る商品の流れと,これに関連して物資の安定供給や価格の安定といった政府の政策決定にかかわる活動領域”のことを指します。


生産者のつくる製品が,消費者の手元に渡るまでには,生産時点と消費時点がずれているということや生産地と消費地が離れている場所、生産する人と消費する人が違うことなどの問題があります。
この問題を補い、生産から消費へ向けて品物が流れる仕組みのことを「流通」といいます。


一連の流れとしては、農家で栽培して収穫されたキャベツやレタス、トマト、ナス、ごぼうなどがJAや出荷組合に集荷され,卸売市場に運ばれて「セリ」にかけられます。
その後、仲卸業者を経由してスーパーや青果店に届けられて消費者に届くという感じです。
これが主な流通の流れになります。


バブル崩壊と衰退

時間や場所の問題を取り持つのが、商品運送、保管などの「物的流通」(物流)になります。
「商的流通」(商流)という商取引で生産者と消費者が繋がります。
この活動を行うのが流通業者で、流通業者は,問屋や小売業のことを指します。


出版の市場では1996年をピークに2009年に販売額が27%も減り、2兆円割れを記録してしまいました。
長い間スーパーや百貨店が小売業界の主役でしたが、コンビニなどが全国で店舗数を増やし、浸透してきた頃には百貨店は91年に最高売上高を記録し、スーパーも17兆円近く売り上げましたがバブルが崩壊してからは減少の一途を辿っています。


小売業界は長らく百貨店、スーパーが中心を占めてきましたが、コンビニエンスストアなどの台頭で百貨店・スーパーの2強状態は崩れました。スーパーの売上高は1997年に17兆円近くになりましたが,総合スーパーの不振でその後は減少傾向。百貨店もピークの91年に約9兆7千億円に達しましたが、バブル崩壊後はじり貧です。